初めてワーキングホリデーを知ったのは、日本で英会話教室に通っていたときでした。
イギリス人の先生と日本人の奥さんが経営しているその教室に約1年通いました。ですが英語はやっぱり話せませんでした。
そのうちホームステイに興味を持つようになり、奥さんのナオコこさんに相談したところ、なんと彼女が、ここクライストチャーチでのワーホリ経験者だったのでした。
彼女の話を聞いているうちに、もし私がワーホリをするなら絶対ニュ−ジーランドのクライストチャーチに行こうと決めていたのでした。
それから一年後の12月1日の朝10時にクライストチャーチの空港に着き、なんとかYMCAのホテルまで相乗りのバスで送ってもらい、チェックインもてこずって、やっと部屋に入ることが出来ました。
全てが初めてで、新鮮で、でもとても不安でした。
友達もいなければ知り合いすらいない。地元を出た経験がなく海外も初めてで、そのとき初めてエージェントも付けずに来た事を少し後悔しました。
YMCAはHereford Streetの通りにあり、とりあえずその道を歩いてみようと思いました。
途中銀行があって、本で読んだ内容を思い出しました。銀行口座を開かなくっちゃ。
そう思って受付けの人に電子辞書を使いながら尋ねたのですが、パスポートもホテルに置いて来たし予約もいるはずだったので、出直しすることになりました。今思えば当たり前のことだけど当時は不満に感じてしまいました。
それから同じ通りにあるJTCを見つけることが出来て、当時のスタッフのヒロシさんに色々質問しました。
なに一つわからなくて、全ての情報はとても貴重なものでした。JTCのヒロシさんとユカさんはとても親切でたくさんのことを教えてくれました。すぐに現地会員にしてもらい、ホームステイ先と学校の紹介をしてもらい着々と次の事が決まっていきました。
ホテルでの6日間は私にとってとても無機質なものでした。寂しいような悲しいような、なにもない感じで、誰とも会話することなく過ごすのでした。唯一JTCの方たちに色々教えてもらえるときが楽しみでした。
ホテルの滞在も終わり、ホームステイと語学学校が同時に始まりました。CCAという学校に3ヶ月間通いました。とても人数が少ない小さな学校でその分生徒と先生が家族のような、そんな学校でした。
学校で出来た友達は今でも一番の友達です。
卒業と同時に中華レストランで三ヶ月働きました。とてもいい経験でした。
このあたりに南島の旅行に行きました。韓国人3人に日本人の私。不安はあったものの、みんな英語で会話してくれてとても楽しい4日間でした。テカポ、オアマルー、ダニーデン、クィーンズタウン、ワナカ、テアナウ湖、ミルフォオードサウンドといった感じで四日間車で移動しながら密な良い旅でした。
その後一ヶ月半ランゲージエクスチェンジパートナーと一緒に勉強をし、TESOLの情報収集をしながら学校訪問を繰り返していました。
この時期はとても辛かったです。自分の英語が伸び悩み、そのことで自信がなくなりとても暗い気持ちになることがしばしばありました。
そんな中、友達はみんな親身になって話をきいてくれて、励ましてくれました。
途中でつまづいてもその今の場所から下がることはない、必ず上に向かっているから。
時には英語から離れてもいいよ、好きな日本語の映画でも見て気分転換してみなよ。
英語でダンス習ったり、邦画や邦楽、英語の勉強から少し離れてリラックスするといいよ。などなど韓国人の友達みんなの言葉は今でも心に残っています。
英語を通して、語学は気持ちが大事なんだと思いました。
英語を通して、コミュニケーションの深さがわかりました。
英語を通して、言葉を伝える意思が何よりも必要なんだと気づきました。
たとえ英語が上手に話せなくても、頑張って伝えようとする気持ちは必ず相手に伝わることがわかりました。だから間違ったり、失敗しても全く平気です。
スランプを乗り越えることが出来て、TESOLコースで6週間英語の教え方を学びました。
この6週間は私の人生の中で一番必死になったときだと思います。と同時に私にとっては辛く厳しいものでした。
一番の理由は、自分の英語力のなさ。
TESOLでは自分の考えを主張したり相手の意見を尋ねたりすることも多く、もちろん実際に自分で授業を考えて、生徒に教えます。
私のあのときの能力ではクラスメートと十分に議論出来なかったり、自分の授業の中できちんとした英語が話せませんでした。
それから、実技授業をするプレッシャー。週に一度のこの実技が怖くもあり、不安でもあり、でも
生徒の前では堂々と振舞わなくてはならない・・この実技で度胸がつきました。
私はCLTiという学校に行っていました。この学校はかなり実用的で、過去に教育に携わった経験や知識がなくても先生として生徒の前で授業をするというプログラムがあります。
一見して、疑問や不安を持つ方もいるかもしれません。ですが先生の中のトップの教育のスペシャリストから学ぶことで少しずつですが、何かを教える姿勢の基礎を学ぶことが出来たと思います。
私は、このCLTiのスタイルを見習い日本の教育の在り方を少しずつ変えていきたいと思いました。
その後一ヶ月半またランゲージエクスチェンジパートナーと勉強をし、オーストラリアへ旅行に行きました。こちらの旅行も韓国人の友達とでした。10日間、日本語を使うことがなかったせいか、スピーキングが伸びました。自分でも感じるほどでした。
その後、TECSOLコース4週間受講し、子ども教育についての知識を学びました。このコースは子どもに対しての教え方を学ぶものでTESOLとはまた違った内容が多かったです。
そして現在帰国を目前にこの一年間を振り返っていますが、私にとってとても実のある大きな一年でした。人間的にも成長しました。家族のありがたさ、友達の大切さ、周りの人全ての人へ感謝の気持ちが一杯です。なぜなら自分は一人では生きていけないということを改めて知ったからです。
周りの人に支えられて今の自分があると思います。語学取得の目的できたのですが、こんな二次収穫も出来て、ホントに来て良かったと思える一年でした。
日本に帰国したら、この経験、体験を生かせる仕事についてバリバリ働きたいです。
具体的には子ども英会話講師。TESOL,TECSOLで学んだことを生かしたいです。
そして今度は観光客として戻って来ます。家族や友達にこの国を見せたいです。
私の第二のふるさとクライストチャーチ!
現在、帰国して3週間程経ちましたが念願の子ども英会話講師の仕事が出来るようになりました。
もともとその会社のHPをニュージーランドにいたときからチェックしていて、理想的な会社でした。
なので今はとても嬉しい気持ちです。
これから子ども達と一緒に私自身も一歩一歩成長し、ワーホリの体験を色々な形で子ども達に教えていけたらいいなと思います。
JTCのケイさん、ヒロシさん、ユカさんそしてメグミさん。
今まで本当にありがとうございました。
お体に気をつけてこれからも、あの暖かい事務所で会員サン達と仲良く頑張っていって下さい。
樋口 桂名

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